メタゲノム解析用マシン (2023年02月版)

農学関連の研究に携わるお客様より、メタゲノム解析を行うためのPCをご相談いただきました。
NGSデータのクオリティフィルタリングから、アッセンブルやビニング、KEGGやBLASTの利用を予定されています。
ご希望の条件は以下のとおりです。

・CPU:Xeon Gold 6326程度
・メモリ:512GB
・OS:Ubuntu
・予算:180万円以内
・その他:MetaWRAPとMetaSanityを利用する

メタゲノム解析で一般的に使用するプログラムを全て使用できるスペックがご希望です。
また、MetaWRAPでは、アッセンブルでかなりメモリ容量を必要とするのでメモリ容量を優先したいと伺っています。

【主な仕様】

CPU Xeon Gold 6326 (2.90GHz 16コア)
メモリ 512GB
ストレージ1 2TB SSD S-ATA x2
ストレージ2 8TB HDD S-ATA x2
ビデオ NVIDIA T1000
ネットワーク on board (1000Base-T x2)
筐体+電源 タワー型筐体 + 850W
OS Ubuntu 20.04

ご要望の条件に合わせて構成を検討しました。
MetaWRAPはCPUとメモリのスペックを高めることが重要なので、ご要望のCPU・メモリの条件はご予算ともマッチした良い選択だと思われます。

また、MetaWRAPはデータベースの容量が合計数百GBとかなり大きいので、その点に注意したストレージ構成としています。

本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。

■FAQ

・メタゲノム解析とは
メタゲノム解析とは、環境中の微生物の群集を培養することなくそのままゲノム精製して網羅的に解析する手法。遺伝子配列から環境中に生息する微生物の種類や環境的機能を知ることができる。

・MetaWRAPとは
MetaWRAPは、メタゲノム解析用のソフトウェア。読み取り品質管理やアッセンブル、視覚化、分類学的プロファイリング、ビニングなど様々なタスクを処理することができる。

参考:MetaWRAP ※外部サイトに飛びます

 

・MetaSanityとは
MetaSanityは、微生物ゲノムを分析に適したソフトウェアスイート。ゲノム評価と機能アノテーションのための統一的なワークフローを提供し、すべての出力を単一のクエリ可能なデータベースにまとめることができる。

参考:MetaSanity ※外部サイトに飛びます

 

・KEGGとは
KEGG (Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes)はゲノム配列決定やその他のハイスループットによって生成される大規模な分子データセットから、細胞、生物、生態系などの生命システムの高レベルの機能と有用性を理解するためのデータベースリソース。

参考:KEGG ※外部サイトに飛びます

 

・BLASTとは
BLAST (Basic Local Alignment Search Tool) は,相同性検索を高速に行うプログラム。手元にあるシーケンスでデータベースもしくはライブラリに対して検索することにより,ある閾値以上のスコアで類似するシーケンス軍を発見することができる。

参考:BLAST ※外部サイトに飛びます