【顔認証アプリケーション開発】RealSense ID F455 を用いた試作・量産のご相談について

ユニポスではかねてより多種多様な3Dカメラを取り扱っております。3Dカメラは、障害物検知、空間認識、人や物といった対象物の動きや構造認識、システム構築などの研究開発のニーズのほか、エンターテインメントやセキュリティ、コンピュータビジョンなど幅広い分野で活用されております。

新たなアプリケーション開発やサービス構築で、これらの3Dカメラを候補として検討される場合、性能、機能、品質の他、入手性、納期などが気になるのではないでしょうか。

例えば弊社が2015年頃より取り扱い開始したインテル社のRealSenseは、シリーズやモデルこそ異なりますが納品実績が多数ございます。インテル社のRealSenseに限らず弊社で取り扱っているカメラの多くは「1台」からお取り扱いできます(モジュールなどを含む一部の製品には最小ロットの指定がござます)。また人気の高いカメラなどは弊社に在庫しておりますため短納期でお届けも可能です。

このように実績のある製品を活用することは、プロトタイプや試作、検証や評価、製品化までを短期間で進める際にも便利です。

今回は、この1月にインテル社よりリリースされたばかりの顔認証に特化したカメラ RealSense ID F455 を例に、量産までの流れをご紹介いたします。

Intel RealSense ID  F455  はただいま予約受付中です。
※量産のご相談は製品出荷前より承っております。

※2021年3月8日追記※
Intel RealSense ID F455 Peripheral が入荷しました。在庫あり、即納です。
量産のご相談を承っております。

 

顔認証に特化した Intel RealSense IDとは?

 Intel RealSense ID は、ユーザーを保護するためにプライバシーを最優先して設計された信頼性の高い顔認証用のカメラです。登録プロセスが簡単でありながら、ローカルで処理されるすべてのユーザーデータ(顔画像)は暗号化されます。認証にかかる時間も僅か1秒未満と高速です。

※優れたポイントはここ!

  • 顔認証のためのソフトウェアが無料で利用できる(すぐに試せる!)
  • 顔認証はもちろん、ステレオカメラで培った技術による「なりすまし防止機能」が搭載されている
  • 小型であり製品設計の際に組み込みやすい
  • Windowsだけではなく、Linuxやandroidにも対応予定(近日公開予定)

※顔認証に特化したモデルのため、ほかのRealSenseのモデルとは異なり顔認証以外でのご使用を想定しておりません。

 

顔認証のユースケース ~どのような用途が考えられるのか~

顔認証を必要とする業界または業種は、セキュリティ関連、業務効率、設備(企業やホテルのエントランスなど)を想定しており、用途としては、自宅・マンション・アパートなどのスマートロック、キオスク端末、オフィスの入退出管理、学習履歴管理、出席確認などがあげられます。

例えばホテルのルームキー。宿泊先で誰がカギを管理するか悩んだ経験はございませんか?宿泊者が困らないよう複数のキーカード(ルームキー)が受け渡されることが一般的ではありますが、顔認証を取り入れたエントランスであれば「キーレス」での入退室が可能になります。

このように今まで顔認証の技術を持っていなかった既存の製品やサービスに、顔認証の技術を加えたらどうなるのでしょう?場合によっては利便性だけでなく質そのものを上げることができるかもしれません。

【特集記事】SDGsでも注目!ICT(情報通信技術)と顔認証 でもRealSense ID を紹介しております

 

量産のご相談

1.選ぶ ~ 製品の選定~

お客様の求めるサービスを実現させるための機能(または性能)をカメラが有しているか、仕様書などで確認します。メーカーに対し確認事項がございましたら直接または弊社経由でご質問いただけます。

※ 事前にメーカーとコンタクトを取られた場合は、スムーズに案件を進めるためにその旨お知らせください。また海外製品の活用は入手も支払いもなんとなく不安に感じられるかもしれません。そのような場合に海外ベンダーとのバイパスを持つ弊社にご相談いただければ、試作から量産までスムーズに進めていただけるようサポートいたします。

  • 海外メーカーとの交渉や調整がスムーズ
  • 直接、または弊社を通じて技術的な質問が可能(一部有償となります)
  • 手続きが容易(海外メーカーとの手続きは弊社(テガラ株式会社)が行います)

 

2.試す ~検証・評価~

既存の製品を活用すれば、プロトタイプや試作品をスピーディに準備することができ、性能や操作性の評価、製品設計などのプロセスを各段に早めることができます。また市場への導入が早くなればなるほど、ものづくりのうえで重要となる性能や品質のみならず、製品やサービスそのものの優位性を高めることに繋がるかもしれません。

次の章(Intel RealSense ID を検証・評価する)にて、製品を試す方法についてご紹介します。

3.量産 ~製品化・生産計画~

Intel RealSense IDを用いた製品の量産をご検討されている場合は、在庫だけでなくメーカーの生産状況の確認も必要となりますため事前にその旨をお知らせください。量産計画はお客様によって様々です。お客様のご予定、計画を出来得る限り実現できるようお手伝いをいたします。

  • 機関名: 企業名など
  • アプリケーション: ご利用予定のサービスやシステム
  • フォーキャスト: 年間(または月間)予定台数

※告知なく仕様が変わる場合もございますのでフォーキャストの提示は重要です。メーカーや受発注の仕組みによって異なりますが、フォーキャスト(見込み台数)によって生産数を決定するような場合には、生産状況によって納期が延びる可能性もございます。また多少なりとも案件のボリュームに対し優先的な出荷が見込まれるケースもございます。このためフォーキャストのご連絡をお願いしております。

 

Intel RealSense ID を検証・評価する

製品選定の際に重要なのは、お客様のアプリケーション開発の目的を達成できるのかではないでしょうか。そこでいち早い「検証」が必要です。

 Intel RealSense ID は、プラグアンドプレイに対応したF455 Peripheralと、組み込み向けのF450 Moduleの2つのラインアップがあります。どちらも在庫があればすぐにでも検証段階に入ることができます。

※Intel RealSense ID  F455 Peripheral は3月上旬に弊社入荷予定 (予約受付中)です。
「即納」でご案内できるようになりましたらあらためてお知らせいたします。

※RealSense ID F455 Camera Peripheral が入荷しました。
在庫あり、即納です(2021年3月8日現在)。

 

1.まずはキットで試す


Intel RealSense ID  F455 Peripheralは、お手元に届いてすぐに使い始めることができるスターターキット(以下、キット)です。F455カメラと外部ホストシステムは付属のUSBケーブルで接続できます(本体側は Type-Cコネクタ接続、外部ホストシステムへは外部ケーブル(通常はUSB2)を介して接続します)。

セット内容:
・Intel RealSense ID F455 本体
・ミニ三脚
・三脚用ブラケット(1/4″20 UNC、ネジ)
・USB 3.0 Type-C ケーブル

 

2.複数台で試す(キットまたはモジュールで動作を確認)

顔認証で利用する機器として「Intel RealSense ID」を選択し、かつ複数で検証されたい場合には、「キット」または「モジュール」のいずれかを選択いただけます。キットは1台から、モジュールは10枚単位での販売となっております。

 

3.レンタルtegakariで試す

ユニポスの人気商品を7日間無料で借りられるサービス「tegakari」のレンタル対象デモ機ラインアップにIntel RealSense ID  F455 Peripheral (キット)も加わる予定です。レンタルが開始となりましたらあらためてお知らせいたします。

※当サービスは、企業や研究機関・教育機関 といった
各種法人に在籍されている研究開発者さま向けのサービスとなります

 

4.Intel RealSense SDK

Intel RealSense IDの優れたポイントとしてもあげましたが、RealSense  ID 専用のソフトウェア* をご利用いただくことで、より簡単にアプリケーションを構築できます。

* 従来のRealSenseのラインアップ向けのRealSense SDK2.0ではなく、RealSense  ID 専用のSDKで動作します。2021年3月現在のプラットフォームと言語がサポートされています。

Platforms: Linux / Windows / Android
Languages: C#/.NET, C++, C, Android Java

Intel RealSense ID SDK
https://github.com/IntelRealSense/RealSenseID/releases/tag/v0.13.0

Get Started with Intel RealSense ID (使用開始手順)
https://www.intelrealsense.com/get-started-intel-realsense-id/

 

さまざまなサンプルプログラムとチュートリアルを利用してプロジェクトを迅速に始めることができます。以下の動画(例)はとても単純で基本的な「なりすまし防止」のプログラムを実装したものです。C++の機械学習ライブラリである「Dlib」のアルゴリズムと深度データを使用し、単純な顔のランドマーク検出を示しています。 このようなサンプルプログラムが充実しておりますのでぜひお試しください。

rs-face-dlib code sample for Intel RealSense SDK 2.0

 

注意事項 ~製品保証・保守パーツ~

国内のお客様におかれましては、機械・設備などではとくに保証期間の延長(3年や5年)が求められます。しかしながら日本と海外とでは保証に対する認識が異なります。基本的にハードウェア製品に記されている保証期間以上の延長はありません。

保証の例

  • 納品後一週間以内(非営業日は除く)
  • 納品後一週間以上経過した場合は,初期不良交換対応は致しかねます
  • 「納品後1年間」良品交換対応致します(自然故障や初期不良の場合に限ります)

また海外製品の場合、初期不良(initial failure)や製品の保証期間があっても、日本と海外での時差や輸送のタイミングなどもありますので短時間・短期間での対応は難しくなります。あるいは入荷のタイミングによってパッケージや製品そのもののモデルチェンジ(個体差)、付属パーツの変更なども考えられます。このため量産の場合はこれらの問題を軽減するために部材(保守パーツ)にて対応しておりますので、ご安心ください。

 

弊社サポートについて

製品の仕様に関するメーカーへのお問い合わせや技術的なサポートのご依頼は、原則としてユーザーさまご自身でメーカーと直接行っていただきます。ただし弊社でメーカーへの技術サポート依頼を代行することも可能です。

下記の弊社サポート依頼フォームよりお問い合わせください。
https://www.tegara-support.com/contact/general-support/

※サポート代行費用は、ご依頼内容や難易度によりケース・バイ・ケースとなりますので、その都度お見積もりをご提示致します。なおご依頼内容によっては、メーカーへ直接お問い合わせをお願いする場合がございます。あらかじめご了承ください。

 

まとめ

ユニポスWEBサイトでは「3Dカメラ 取扱まとめ 2020」 にてこのほかの製品をご紹介しており、製品の仕様の一覧をご覧いただけます。在庫がある製品でしたら短納期でお届けが可能です。また在庫がない場合でも、おおよそ数週間程度でお取り寄せできる見込みです。

なお取扱まとめ一覧に掲載しきれない製品もございます 。またお取り扱い実績のない製品もお問い合わせいただけましたら、弊社にて調査致します。お気軽にご相談ください。

3Dカメラ各種デバイスの取り扱いについて

  • 多種多様な3Dカメラの取り扱い
  • 1台から購入可 (一部の製品は最小ロットあり)
  • 在庫のあるカメラが多く短納期
  • レンタルサービスtegakariでレンタルも可能 (製品による)
  • 納品・サポートの実績が多数
  • 国内で調達可能 (掲載のない製品も一つから調査) など

 

今回はIntel Real Sense ID を例にあげ、量産までの流れを簡単にご紹介しました。
1台からまとまった数まで、できる限りお客様のご要望に副えるよう対応しております。ぜひお気軽にご相談ください。

※Intel Real Sense IDは、ただいまユニポスWEBサイトにてプレオーダー (お見積り依頼)を承っております