複合現実(MR)を活用したプロトタイピングツール「Fologram」

ユニポスWEBサイトに、複合現実(MR)を活用したプロトタイピングツール Fologram のページを追加しました。

Fologramは、RhinoとGrasshopperで作成されたモデル(デジタルデザイン)を環境や規模に合わせて可視化し、 複合現実(MR)の中での設計やプロトタイプ作成を可能にする、直感的でインタラクティブなプロトタイピングツールです。

Fologramとは


WiFi経由で接続したモバイル端末や、Hololens(MRヘッドセット)にRhinoやGrasshopperで作成された3Dモデルをストリーミングし、ホログラフィックを瞬時に作成します。複合現実内に表示されたデジタルツインは、関係者間で簡単に共有でき、設計や編集に役立てることができます。

Fologramを活用すると、まるでその場に実際に入り込んだかのような仮想現実を Mixed Realityヘッドセット(HoloLens 1、HoloLens 2)やモバイル端末(iOS、Android)で表示、共有が可能になります。 プロトタイプを簡単かつ瞬時に作成し共有できるため、エンジニアや建築家、アーティストなどの専門家だけでなく、モデリングやもの作りの現場など、さまざまな場面でお使いいただけます。

例:大学、研究者、エンジニア、建築家、アーティスト、デザイナー、製造業、建設業(建築、土木、設備、インフラ etc.)、メーカーなど

主な特徴

  • ワンクリックでのモデルの表示・共有が可能(WiFi経由)
  • ジオメトリ、レイヤー、Grasshopperパラメータのリアルタイム編集が可能
  • 設計上の意思決定の迅速化を図ることが可能
  • コーディング、エクスポート、モデルの準備は不要

 

ライセンスについて

FologramYearly Subscription(年間ライセンス) です

※1年間のメールサポートが含まれます(英語)
※弊社では月間ライセンス (Monthly subscription) は取り扱っておりません

Fologramは、Rhinoが動作するすべてのコンピュータ(PC/Mac)で使用でき、ゲームエンジン、スクリプト、モデルのエクスポートも必要ありません。またモバイル端末用のFologramは、App Store および Google Play で入手でき無料でご利用いただけます。

Fologram for Mobile

 

活用の例

EU(欧州連合)、バルト三国としてしられるエストニアの首都タリンで開催されたタリン建築ビエンナーレ(TAB, Tallinn Architecture Biennial) 2019 のために建てられた「Steampunk」は、Fologram、Soomeen Hahm Design、Igor Pantic、およびFormat Engineers が共同して、デザイン・構築したパビリオンです。

Steampunkのデザインには、標準的な長さの広葉樹や曲げたり、ねじったり、編み込んだりしたステンレススチールが使われています。これらの部品の製作過程では、大量の木材を蒸気で曲げながら形を整え、ステンレススチールの位置決めをしていく必要があり、そのガイド(ホログラフィックガイド)としてFologramが使われています。

Fologramは、パビリオンの製造と組み立てのあらゆる場面で使用されました。

  • 12mもの長さの木材を並べる際に、低品質の木材を使わないようにするため
  • 型枠を設置、各木材要素を目的の形状にスチーム加工すること
  • 414個のユニークなスチールブラケットを曲げること
  • 現場で部品を組み立てて、完成した構造をデジタル化すること など

 

※実際の建設プロセスは動画でご覧ください

Steampunk: Steambending with the HoloLens

 

その他の活用事例につきましては、Fologram CommunityのProjectsをご参照ください