【動作検証】GeForce RTX4090 取り付け~OS動作検証情報

NVIDIA Geforceシリーズの最新モデル RTX4090が2022年10月に発売されました。
この記事では、弊社にて実施した取り付け確認~OS動作検証の情報をご案内します。

検証した製品 ASUS TUF-RTX4090-24G-GAMING
サイズ 348.2 x 150 x 72.6 mm
重さ 約2kg

前モデルのRTX3090に比べて全体的にサイズUPしており、特に厚みが2cmほど増したことで隣接するスロットを覆い隠す可能性があります。また、RTX3090の重量が1.5kg程度であったことを考えると、RTX4090の重量は40%ほどUPしている計算となります。

筐体への取り付け

使用した筐体

In Win製タワー型筐体
IW-PL052
E-ATX/ATX/MicroATXマザーボードに対応。

サイズ

200 x 430 x 560 mm
(フロントパネル部を除く)

RTX4090を取り付けた状態の写真は以下のとおりです。
筐体内部にはあまり余裕がなく、下段のファンカバーを外さなければ搭載できないサイズです。
※写真は筐体下段のファンカバーを外した状態です。


またIW-PL052付属のステイではRTX4090と干渉して取り付けることができません。RTX4090自体の重量を考えても、別途適切なステイを用意する必要があります。
なお、弊社では独自に対応ステイを作成・使用していますので、RTX4090の取り付けにおける物理的な安定性をサポートします。

消費電力

CUDA Toolkitに含まれるシミュレーションプログラム「Nbody」を使い、GPUのみに100%の負荷をかけた状態での消費電力を10分間測定しました。

■検証に使用したPCのスペック

マザーボード Supermicro X12DAi-N6
CPU Intel Xeon Gold 6326 2.90GHz(TB 3.50GHz) 16C/32T × 2
メモリ 合計 256GB DDR4 3200 REG ECC 16GB × 16
ストレージ 1TB SSD S-ATA
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
ビデオカード NVIDIA T400 4GB MiniDisplayPort x3
筐体+電源 タワー IW-PL052 + 1000W
GPU ASUS TUF-RTX4090-24G-GAMING

■測定できた消費電力の値

  RTX3090 RTX4090
平均消費電力 619.82W 751.58W
最大消費電力 640.7W 759.1W
最小消費電力 597.4W 706.1W

同じ検証内容をRTX3090でも行った場合、RTX4090の方が3つの値それぞれで100~150W程高い数値となりました。大まかな計算で、RTX4090はRTX3090よりも17%ほど消費電力が増していると言えそうです。

 

Linux系OSでの動作確認

GPU計算で利用されることの多いLinux系OSの対応についても検証しました。

Ubuntu 20.04

Nvidia公式サイトよりダウンロードしたインストーラ (バージョン:520.56.06) にて動作を確認。

リポジトリ経由のインストールでは起動後画面が出力されなかった。

 

Ubuntu 22.04

Nvidia公式サイトよりダウンロードしたインストーラ (バージョン:520.56.06) にて動作を確認。

リポジトリ経由のインストールでは起動後画面が出力されなかった。

~~~~~~~~※2022/11/18追記~~~~~~~~

■Ubutu 22.04上でのCUDA Toolkitの動作

CUDA Toolkitをインストールする際、同時にドライバもインストールしてしまうと再起動後GUIが使用不能になる。
そのため、事前にインストーラを用いてグラフィックドライバをインストールした上で、CUDA Toolkitのみをリポジトリよりインストールする必要がある。
グラフィックドライバ ver.520.56.06 + CUDA Toolkit ver.11.8 にてサンプルプログラムであるNbodyの動作を確認。

■Nbody動作時の温度情報

RTX4090の温度情報は下記コマンドにてnvidia-smiより監視した。

watch -d -n 0.5 nvidia-smi
平均温度 約74℃
最大温度 約75℃
最小温度 約70℃

 

CentOS Stream 8

OSインストールの時点で問題が発生。

BIOS側でVGA Priorityを「onboard」に設定し、ドライバのインストールが完了するまではOSインストール・起動するたびにOS起動設定に「nouveau.modeset=0」の文字列を追加してnouveauを無効化する必要がある。

上記は、検証を行った2022年10月時点での情報です。
OSの対応状況は今後改善されていくと予想されますので、あくまでも検証当時の情報とお考えください。

まとめ

RTX4090の検証情報はいかがでしたでしょうか。
GPU需要の高まりに比例して、求められるスペックもどんどん高くなり、消費電力・サイズも大きくなっています。
Geforce系GPUはゲーミング用途を想定した製品ではあるものの、GPU計算においてもコストパフォーマンスのバランスに優れていますので、研究開発用途でのニーズもますます高まると考えられます。

弊社では、今後も研究開発に関係するパーツ・新技術の情報をご案内して参りますので、是非ご期待ください。

 

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