GPU支給によるAIモデル開発向けマシン

医療機器の研究に携わるお客様より、AIモデル開発向けマシンをご相談いただきました。
お客様側が保有する多数のビデオカード (NVIDIA RTX A4500、NVIDIA RTX A5000、NVIDIA RTX A6000) を支給品として組み込むことを前提としたPC構成をご希望です。

また、電源は100V環境を想定されており、筐体はタワー型をご指定いただいています。

その他のご希望条件は以下の通りです。

・CPU:Core i9以上
・メモリ:128GB以上
・ストレージ:2TB以上のSSD x2枚、4TB以上のHDD
・GPU: 支給品GPUを複数台搭載可能
・電源:100V環境用
・OS:Windows 11 Professional

これらの情報を踏まえて、弊社からは下記の構成をご提案しました。

CPU Intel Xeon W7-3435X (3.10GHz 16コア)
メモリ 128GB REG ECC
ストレージ1 2TB SSD S-ATA
ストレージ2 2TB SSD S-ATA
ストレージ3 4TB HDD S-ATA
ビデオ NVIDIA RTX A6000 x2枚 or
NVIDIA RTX A5000 x3枚 or
NVIDIA RTX A4500 x4枚 (支給品)
ネットワーク on board (1GbE x1 /10GbE x1)
筐体+電源 タワー型筐体 + 1600W
OS Microsoft Windows 11 Professional 64bit

Core i9を採用した場合、最大PCIeレーン数が20レーンになるため、16レーンで接続できるビデオカードは1枚までとなります。そのため、2023年9月時点で最新のXeon W-3400シリーズ (最大PCIeレーン数:112) を選択しています。本構成では16コアモデルの Xeon W7-3435Xを選択していますが、ご希望に応じて変更も可能です。

また、100V環境での使用を想定する場合、ビデオカードの最大搭載可能数は以下の通りとなります。

NVIDIA RTX A4500 4枚
NVIDIA RTX A5000 3枚
NVIDIA RTX A6000 2枚

同一型番のGPUの場合、支給品と新規でご購入いただいた個体を混載することも可能です。

本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
いただいた条件に合わせて柔軟にマシンをご提案いたしますので、掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。

■キーワード

・PCI Express (PCI-E/PCIe) とは
PCI ExpressはPCやサーバーなどのシステムで高速なデータ転送を行うためのインターフェース規格。レーンと呼ばれる単位で送受信する。PCI-Eは1本の送信用差動ペアと1本の受信用の差動ペアで構成される。1レーンあたりの転送速度はバージョンによって異なるが、PCI-E 5.0では1レーン当たり32Gbpsの転送が可能。
また、PCI-E x1スロットには1本のレーンがあり、PCI-E x4スロットには4本のレーンがある。したがって、PCI-E x4スロットはPCI-E x1スロットの4倍の転送速度を持つ。
ビデオカードは高速なデータ転送を必要とするため、通常は最大レーン数であるPCI-E x16スロットに接続される。