
構造生物学や量子化学研究事例No.PC-24001322をご覧のうえ、Alphafold3やESM Cambrianによる解析、および機械学習に使用するPCを購入したいとご相談いただきました。
将来的にはGromacsやGaussianの利用も見据えており、Gaussianを考慮した高性能CPU、GeForce RTX 4090、128GB以上のメモリをご希望いただきました。
ご相談の内容を踏まえ、弊社からは下記の構成をご提案しました。
CPU | AMD Ryzen9 9950X 4.30GHz(Boost時最大5.70GHz) 16C/32T |
メモリ | 合計192GB DDR5-5600 48GB x 4 |
ストレージ1 | 1TB SSD S-ATA |
ストレージ2 | 4TB SSD M.2 NVMe Gen4 |
ビデオ | NVIDIA GeForce RTX5090 32GB |
ネットワーク | on board(2.5G x1) Wi-Fi,Bluetooth |
筐体+電源 | ミドルタワー型筐体 1500W 80PLUS PLATINUM |
OS | Ubuntu 24.04 |
その他 | 27型ワイド WQHD 液晶ディスプレイ |
深層学習や量子化学計算など、GPU負荷型・CPU負荷型のいずれの処理にも対応できるよう、計算性能とメモリ構成を最適化しました。
Alphafold3、scikit-learn、Gaussianなどの研究向けツールを安定かつ効率的に活用できます。
Alphafold3を主目的としたGPU
Alphafold3は、深層学習を用いたタンパク質構造予測ソフトウェアで、推論処理の大部分をGPU上で実行します。
当初はGeForce RTX 4090をご希望いただきましたが、すでに終息していたため、同世代のAdaシリーズであるRTX 4500 Adaをご提案しました。
その後、お客様から「GeForce RTX 5090でAlphafold3が動作している事例を確認した」とのご連絡があり、最新のRTX 5090GPUを採用することとなりました。
なお、この情報はGitHub上のユーザー報告によるもので、公式サポートではありませんが、社内検証と複数の事例を踏まえ、実環境での安定稼働を確認しています。
Gaussianを快適に運用するためのCPU性能とメモリ容量
DFT計算では、以下の3要素が性能を左右します。
- コア数:並列処理性能に直結。
- クロック周波数:シングルコア性能を左右
- メモリ容量・帯域:大規模計算の安定性を確保
本構成には、16コア32スレッド・最大5.7GHz動作の Ryzen 9 9950X を採用。並列処理とシングルスレッド性能のバランスに優れ、最大192GBのメモリを搭載しています。
大規模分子系の計算ではメモリ不足が性能低下の要因となるため、本構成ではCPUが対応する最大容量までメモリを搭載しています。
GPUとのバランスも良く、高負荷演算に対応できる構成です。
導入までの流れを、実際のやりとりからご紹介
こうした構成をご提案するまでの流れを紹介した事例もございます。
Gaussian導入にあたってのご相談内容、構成決定までの流れをご紹介しています。
検討の参考に、ぜひご覧ください。
このような分野で活躍されている方へ
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ご希望のソフトや運用方針に合わせたカスタマイズも柔軟に対応いたします。初期相談からカスタマイズまで、お気軽にお問い合わせください。
キーワード・Alphafold3とは AlphaFold3はDeepMindが開発したタンパク質の立体構造予測アルゴリズムです。 ・Gromacsとは GROMACS (Groningen Machine for Chemical Simulations) は、オランダのフローニンゲン大学で開発された分子動力学シミュレーションのパッケージです。 ・Gaussianとは GGaussianは量子化学計算に特化したソフトウェアで、分子の電子構造・化学反応・分光特性の理論計算を高精度に行えます。 |
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