SPSS向けメモリ1TB対応ワークステーション

医療分野のデータ解析に携わるお客様より、SPSSで大規模なデータ解析を行うためのワークステーションをご検討中とご相談をいただきました。

処理前のデータセットを扱う関係から、大容量メモリ環境を必要とされており、同様の作業を行っているチームの情報に基づき、1〜1.5TBのメモリを想定されています。
ご予算は200万円で、5年保証とHDD返却不要サービスもご要望です。

1TB以上のメモリを必要とする大規模なデータに対して、前処理からSPSSによる統計解析までを効率的に行うための構成をご提案しました。
データの成型段階で一時的に膨大なメモリを消費するケースを想定し、処理性能と拡張性の両面を考慮した設計です。

CPU Intel Xeon W5-3525 3.20GHz (TB3.0時 最大4.8GHz) 16C/32T
メモリ 合計512GB DDR5 5600 REG ECC (64GB x 8)
ストレージ1 1TB SSD M.2 NVMe Gen4
ストレージ2 4TB SSD M.2 NVMe Gen4
ストレージ3 4TB HDD S-ATA
ビデオ NVIDIA RTX A400 4GB (MiniDisplayPort x 4)
ネットワーク on board (1GbE x1 /10GbE x1)
筐体+電源 ミドルタワー型筐体+1000W 80PLUS PLATINUM
OS Microsoft Windows 11 Professional 64bit
保証 5年保証
HDD返却不要サービス 5年

大容量メモリを前提としたCPU・メモリ設計

CPUには、最大4TBのメモリに対応するIntel Xeon W5-3525 (16Cコア /32スレッド) を採用しました。
SPSS自体は、解析処理の多くがCPU依存で動作しますが、単一スレッド処理が中心となるため、マルチコアCPUによる性能向上は限定的です。

一方で、CSVなどへのデータ変換・成型といった前処理段階では、大容量データを扱う関係上、マルチスレッド処理が大きな効果を発揮します。
こうした処理特性を踏まえ、高いメモリ対応力と並列処理性能を兼ね備えたCPUを選定しています。

メモリは64GBモジュールを8枚搭載し、標準で合計512GBを実装。空きスロットに同じモジュールを追加することで最大1TB (64GB × 16枚) に拡張可能です。
また、すべてのモジュールを96GBモジュールに換装した場合は、最大1.5TB (96GB × 16枚) まで対応できます。
このように、必要に応じて段階的なメモリ増設が可能な設計です。

現時点の要件だけでなく、将来的な処理規模の拡大にも柔軟に備えることができます。
弊社にて増設作業を承ることも可能ですので、ご希望の際はぜひご連絡ください。

このような分野で活躍されている方へ

  • 医療統計
  • ヘルスデータサイエンス
  • ビッグデータ解析

使用予定のソフトウェアやデータ量、今後の運用計画に応じたカスタマイズも承っております。
要件整理から構成提案まで、まずはお気軽にご相談ください。

キーワード

・SPSSとは

SPSSは、IBM社が提供する統計解析ソフトウェアで、膨大なデータの記述統計や回帰分析などの高度な分析をGUIで直感的に操作できる点が特徴です。
大学や企業の研究者向けに設計されており、機械学習アルゴリズムやデータマイニングなど幅広い分析機能を備え、ビッグデータ活用や仮説検定に活用されています。

参考:IBM SPSSソフトウェア ※外部サイトに飛びます