
物質科学工学に取り組むお客様より、以下のようなご相談をいただきました:
- 「Windows環境で複数ユーザーが同時に計算処理を行える計算サーバーを導入したい」
- 「主にGaussianを使用するため、CPUの性能を重視した構成を希望」
- 「Quantum EspressoやCP2Kなどの導入も視野に入れている」
- 「GPU計算は使わないが、GeForce RTX 2080 Tiを保有しているため、将来的な拡張性も確保したい」
テガラからのご提案
ご要望を踏まえ、以下のような構成をご提案しました:
- Gaussianを中心とした量子化学計算に最適な構成
- CPU性能を最大限に活かせる設計
- 初期はワークステーションとして運用可能
- 将来的なWindows Serverへの移行にも対応できる柔軟な設計
この構成により、現在のニーズに対応しつつ、将来的な拡張にも備えることができます。
CPU | Intel Xeon Silver 4510 2.40 GHz (TB 4.10GHz) 12C/24T x 2基構成 |
メモリ | 合計128GB DDR5 5600 REG ECC 16GB x 8 |
ストレージ1 | 1TB SSD S-ATA |
ビデオ | GeForce RTX 2080Ti (支給品) |
ネットワーク | on board (10GBase-T x2) |
筐体+電源 | タワー型筐体 1000W 80PLUS PLATINUM |
OS | Microsoft Windows 11 Professional 64bit |
Gaussian対応・将来のサーバー運用を見据えた構成
単体利用時にも十分な性能を確保しつつ、将来的にはサーバー運用への移行にも対応できる構成をご提案しました。
特に、GaussianなどのCPU依存型ソフトに適した設計です。主な構成要素は以下の通りです。
- CPU:Intel Xeon Silver 4510 x 2基
→ 高いマルチコア性能により、並列ジョブ処理に対応。Gaussianなどの計算処理に最適。 - メモリ:128GB(最大4TBまで拡張可能)
→ 空きスロットを活用することで、将来的なメモリ増設にも柔軟に対応。複数ジョブの同時実装時にも安定した動作を実現。
Windows Serverを選ぶ前に知っておくべきこと
今回はご予算とOSの制約の兼ね合いからWindows 11を採用いたしましたが、将来的にWindows Server運用に移行も可能です。
◆◇採用の際の注意点◇◆
ライセンス体系やCAL (Client Access License) の必要性など、費用面も含めてご説明いたします。
Windows Serverのライセンス費用は、CPUのコア数に応じて決まるため、多コアCPUの場合、ライセンス費用が大きくなる場合があります。
加えて、複数ユーザーで同時接続する場合、CAL(Client Access License)の追加購入が必要となり、総費用に影響を与える点にも注意が必要です。
さらに、GeForceシリーズはWindows Server環境での公式サポート対象外となるため、GPUの運用について、あらかじめ方針を確認しておくと安心です。
このように、Windows Serverへの移行には、コスト面・運用面の両面で計画的な準備が必要となります。
将来的な拡張を見据えたシステム設計の一環として、これらの点をあらかじめ把握しておくことをおすすめします。
導入までの流れを、実際のやりとりからご紹介
別件ではございますが、実際にGaussianの導入を検討された研究者の方とのやりとりをもとに、構成決定までの流れを詳しくご紹介しています。
初めてのサーバー導入でも、対話を重ねながら最適な構成を導き出すプロセスをご覧いただけます。
このような分野で活躍されている方へ
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用途や運用環境に応じたカスタマイズにも柔軟に対応可能です。構成相談から導入まで、お気軽にお問い合わせください。
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