
植物育種研究に携わるお客様より、PC導入のご相談をいただきました。
植物のゲノムシークエンスデータについて、遺伝子多型解析をするためのPCをご希望です。
ご予算は50万円程度で、将来的にはショートリードシークエンサーやロングリードシークエンサーも想定されています。
CPU | Intel Core Ultra 9 285K 3.70GHz(8C/8T) + 3.20GHz(16C/16T) |
メモリ | 合計128GB DDR5 6400 64GB x 2 |
ストレージ | 2TB SSD M.2 NVMe Gen5 |
ビデオ | NVIDIA RTX A400 4GB (MiniDisplayPort x4) |
ネットワーク | on board(2.5GBase-T x1) Wi-Fi,Bluetooth |
筐体+電源 | ミドルタワー型筐体+1000W 80PLUS PLATINUM |
OS | Ubuntu 24.04 |
メモリについて
植物の全ゲノム解析では、扱うデータ量が非常に大きくなるため、計算速度以上に「メモリ容量」が重要になります。
特に、マッピングやアセンブリ、遺伝子多型解析などの処理では、大量の配列データを一度に読み込み、保持しながら計算を進める必要があります。
そのため、十分なメモリを確保することで、より大規模なデータの解析が可能になり、処理効率も向上します。
今回の構成では128GBのメモリを搭載。空きスロットを確保しており、最大256GBまで拡張できる設計です。
これにより、将来的なロングリードシークエンス解析にも対応できます。
ストレージについて
入力データや中間ファイルが非常に大きくなることを想定し、今回は2TBのNVMe Gen5 SSDを選定しました。
高速な読み書き性能により、I/Oのボトルネックを軽減し、処理の途切れを防ぐことで、安定した解析環境を実現します。
必要に応じて外付けドライブやHDDの増設も可能な構成となっており、柔軟なデータ保存・管理が可能です。
なお、ストレージの増設をご自身で予定されている場合は、作業のしやすさを考慮した内部レイアウトで納品いたします。
パーツの変更や追加をご検討されている際は、事前にご相談いただけますと、より適切な構成でご提案・対応が可能です。
GPUについて
近年では、深層学習を用いたバリアント解析やGPU対応のアセンブリツールの登場により、ゲノム解析におけるGPU活用の機会が増加しています。
ただし、マッピングやSNP解析などの工程はCPUベースで処理されるため、解析内容や用途に応じた構成選定が重要です。
今回の構成ではGPUに依存しない解析が中心となるため、描画処理や基本的なグラフィック出力を目的として、NVIDIA RTX A400を選定しています。
GPUを積極的に活用する解析をご予定の場合は、より高性能なGPUの検討や、増設を見据えた構成設計もご相談いただけます。
このような分野で活躍されている方へ
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テガラのオーダーメイドPC製作サービスは、導入時の用途に加え、将来的な研究規模の拡大を見据えたシステムの拡張にも対応しています。
各種ソフトウェア要件に応じた構成のご提案はもちろん、研究環境全体の構築に関するご相談も承っています。
お客様のニーズに合わせて最適なソリューションをご提供しますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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