Ubuntuを入れたらまず【Docker】
WSL2上にUbuntu をセットアップしたあと、「次に何を整えるべきか?」と迷う方は多いのではないでしょうか。特に、研究用途で Linux ツールを扱う場合、次のステップとして押さえておきたいのがDockerの導入です。
Dockerは、アプリやソフトを「コンテナ」という箱にまとめて、決まった環境の中で動かすことができる仮想化技術。この仕組みにより、解析条件を正確・簡単に再現できるため、論文や査読の信頼性が大きく向上します。
本記事では、WSL2上のUbuntuに、Dockerを導入する際の全体像と基本手順を、分かりやすく紹介します。
– Docker導入完全ガイドをTEGSYSで公開中 –
TEGSYSでは、Docker導入の詳細な手順を技術記事として公開しています。
入力するコマンド例や、実際のスクリーンショットもご覧いただけます。
つまずきやすいポイントや関連情報も掲載しています。
導入の全体像(6ステップ)
Dockerを導入する際の基本手順は、大きく6つに分けられます。
- 準備ツールのインストール
安全にDockerパッケージを取得できるように準備します。 - 署名用フォルダ作成
DockerのGPG鍵 (後述) を保存する場所を用意します。 - GPG鍵の取得
GPG鍵=「Docker公式の正規品である証明書」をダウンロードして保存します。 - リポジトリ登録とパッケージリスト更新
Dockerを公式提供元から取得できるよう、Ubuntuに「インストール先の情報」を登録します。登録後、Ubuntuのソフトウェア一覧を更新し、新しいリポジトリを認識させます。 - Docker本体の導入
Docker本体や、研究用途でよく使われるコンポーネントをまとめて導入します。 - 「hello-world」で動作確認
Dockerを起動し、インストールが正しく完了しているかを確認します。
上記の方法で、WSL2+Dockerを「まず動かす」ところまで進められます。
本編の技術記事では、そのまま使用可能なコマンドや画面例、 FAQ も公開しており、よりスムーズにDockerを導入できます。
WSL2+Dockerは、研究規模が大きくなっても環境を作り直す必要がなく、同じ環境のまま計算性能を拡張できる点が大きな利点です。
研究フェーズに合わせたリスケールを活かし、近年ではロボティクスや機械学習、ゲノム解析など、より高いマシンスペックが要求される研究分野で採用されています。
TEGSYSでは、WSL2とDockerの利用を前提にした、ワークステーション構成の参考事例を公開しています。環境整備を次の段階へ進める際の判断材料としてご活用ください。
実機構成の参考事例
以下は、Dockerの運用を想定したワークステーション構成の一例です。
お客様のご用途や解析対象に応じて柔軟にカスタマイズできます。
| CPU | Intel Core i7-14700 2.10GHz (8C/16T) + 1.50GHz (12C/12T) |
| メモリ | 合計 32GB DDR5 5600 16GB x 2 |
| ストレージ | 2TB SSD S-ATA |
| GPU | NVIDIA Geforce RTX 4090 24GB |
| OS | Microsoft Windows 11 Pro |
| その他 | WSL2 (Ubuntu 22.04設定) CUDA Toolkit インストール (WSL2上) Tensorflow/PyTorch/Docker ※すべてWSL2上で設定 |
| CPU | AMD EPYC 9354 3.25GHz 32C/64T |
| メモリ | 合計256GB DDR5 5600 REG ECC 32GB x 8 |
| ストレージ | 2TB SSD M.2 NVMe Gen4 + 4TB HDD S-ATA |
| GPU | NVIDIA RTX4000 Ada 20GB (DisplayPort x4) |
| OS | Ubuntu 24.04 |
使用されるソフトウェアやご予算など、お客様のご要望に沿った導入プランをご検討いただけます。掲載内容とは異なる条件でも、お気軽にご相談ください。
研究環境のアップグレードを検討している方へ
研究を進める中で、ストレージ不足、GPUや並列計算の性能など、新しい問題が現れます。最初は足りていたはずの計算資源も、研究が進むにつれて不足が見えてきます。
現在TEGSYSでは、ライフサイエンス領域の研究者様向けに、ご成約時に内蔵HDD増設・増設技術費無料・OSSセットアップの中から、特典を選べるキャンペーンを実施中です。
キャンペーンページでは、各種ソフトウェアや解析環境の導入事例も公開しています。理想の環境構築やシステム設計の参考に、ぜひご覧ください。
まとめ
WSL2+Docker環境が整うことで、研究で必要なソフトウェアを再現性の高い形で扱えるようになります。
まずは試しに動かし、その後必要に応じて性能や構成を拡張できる点は、大きなメリットです。
TEGSYS では、WSL2やDocker前提の構成提案やセットアップ支援に対応。最先端の研究基盤の整備を支援し、お客様の研究を次のステージへと導く土台づくりを推進してまいります。
Dockerのインストール手順やキャンペーンの詳細は以下よりご確認いただけます。
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